意匠というと、車や時計など新しい製品のデザインを登録するというイメージがありますが、携帯電話やテレビなどに表示された画像も、意匠法に定める要件を満たしていれば、登録が可能です。
画像の意匠について、特許庁のホームページに掲載された登録例を紹介します。
まず、①は、無線電話機に表示された画像の意匠です。この画像は、アドレス帳から任意の通信先を選択する操作を行うものです。
①
次に、②は、テレビジョン受像機に表示された画像の意匠です。この画像は、テレビ本体に内蔵された各種機能を選択する操作を行うものです。
②
①の無線電話機の画像は、無線電話機の本来的な機能である通信機能を発揮できる状態にするために必要なものです。
②のテレビジョン受像機の画像は、このテレビジョン受像機に備わっている各機能を発揮できる状態にするために必要なものです。
このように、物品に表示される画像は、「その物品の本来的な機能を発揮できる状態にするための操作に必要なもの」であれば、その物品の部分意匠として登録することができます。
もちろん特許庁で意匠登録がされるには、その意匠が新しいものであって、容易に創作できたとはいえないものであることなど、意匠法の一般的な登録要件を満たすことも必要です。
意匠は登録されると、登録から20年間権利が存続しますし、登録料も特許に比べて安いというメリットがありますので、新たな画像の意匠を創作された方は、意匠登録を検討されてはいかがでしょうか。
(のび太)