今年にはいってから、3Dプリンタの値段が下がり、そのうち一家に一台の時代が来るかと期待していたところ、新しい3Dプリンタが登場しました。気になったのでご紹介したいと思います。
開発はCarbon3Dという企業と、ノースカロライナ大学チャペルヒル校に在籍する研究者で、2015年3月16日付でScience Magazineのオンライン版に論文が公開されました。
http://www.sciencemag.org/content/347/6228/1349.short
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新しい3Dプリンタは「液体3Dプリンタ」と呼ばれ、液状の紫外線硬化樹脂を用い、酸素を用いて固まらない部分を作り樹脂を固めていくそうです。従来型の3Dプリンタは実質的に2Dプリントを繰り返して層を重ねて立体を作り出していますが、このプリンタは、層を作るわけではないので表面がなめらかで、従来に比べ25~100倍の速さで作れるメリットがあるそうです。また、従来の成形方法では造ることが難しい形のものが作れ、また毛髪並みに細かいものまで作れるので、まずは医療用のマイクロサイズの針などの製造機械からの実用化を目指しているそうです。
特許庁で「液体 3D プリンタ」の用語で検索をかけましたが、日本でこのような特許出願を見つけることはできませんでした。もうしばらく購入を待ったら「液体3Dプリンタ」を家庭で使える時代が来るのでしょうか。それともその頃には、また新しい製造方法の3Dプリンタが登場したりするのでしょうか?・・・・・・。(kma)
参考:
こちらで発明者のインタビューを聞くことができます。
http://www.sciencefriday.com/segment/03/27/2015/liquid-3-d-printer-speeds-past-the-rest.html
日本での紹介記事
http://japan.cnet.com/news/service/35061926/