NKです。以前このブログで、25年後の未来という記事を書きましたが、今回は30年後の2045年に起きるとされている「ある問題」についてご紹介します。その名も「2045年問題」です。
○○年問題というと、西暦2000年前後に起きた、年数の計算処理に関する問題を思い出します。これはプログラムで扱う日付の年数を下2桁だけにしたことにより、コンピュータが誤作動する可能性があるというものでした。実はこのような○○年問題は、この先2030年、2036年、2038年、2040年、2042年など数多く存在します。
では2045年問題はと言いますと、数学者のヴァーナー・ヴィンジ氏と発明家のレイ・カーツワイル氏が、コンピュータや半導体の世界ではよく知られた「ムーアの法則」に基づいて提示した、「全人類の知能を人工知能が超えてしまい、未来を人間が予測できなくなる」という仮説による問題です。(Wikipediaには、「技術的特異点」として掲載がありますので、詳細はそちらをご覧ください。)この技術的特異点以降の世界については、いくつかの仮説があるようですが、SF映画のようであまりにもスケールが大きく、私たちにはまだピンと来ない話です。コンピュータが未来を創っていくとなると、知的財産分野にも大きな影響を及ぼすことになるのかも知れません。
日本では、Pepperの発売や、ロボットが接客するホテルの開業など、ロボットが生活の中に当たり前に存在するようになる日が近づきつつありますが、それでもまだ私には、人間のような知性を持つコンピュータの出現が、そんなに早く実現するようには思えません。しかし、技術は加速度的に進歩し、30年という年月はあっという間に流れていきます。アメリカやヨーロッパには、この問題について専門的に研究する機関もあるようですが、明るい未来となるようにと願わずにはいられません。