X-y position indicator for a display system

  • 2013年10月07日

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 先日、米国の発明家ダグラス・エンゲルバート氏が88歳で亡くなりました。彼は初期のコンピューターやインターネットの開発に携わった人物で、コンピューター用マウスを発明したことで知られています(アメリカ合衆国特許第3,541,541号)。このブログのタイトルは、マウスの出願時の名称です。

 私NKが初めてパソコンに触れたのは30年以上前、シャープのMZ-80Kという機種でした。真っ赤なボディの鮮やかさに反して、グリーンディスプレイ(白黒表示のディスプレイにフィルターを取り付けて緑色表示にしたもの)だったことを覚えています。外部記憶装置はカセットテープで、もちろんマウスはありませんでした。それから数年後、マウス操作を初めて体験したときは、カーソルを好きな位置にスムーズに動かせることにたいへん感動したものです。
あれからずいぶん長い間、パソコンにマウスは必須だと思っていましたが、タッチパッドなどが搭載されたノートパソコンや、タッチパネルを搭載したタブレット端末が登場し、パソコンが小型軽量化して持ち運びし易くなるにつれ、マウスの活躍の場が少なくなってきている気がします。マウスが必須と感じていたのは、マウスとキーボードで操作しやすいようにアプリケーションが作られているからですが、別の手段で入力ができれば、必ずしもマウスが必要でないように感じるのは当然のことかも知れません。キーボードショートカットを多用できるユーザーであれば、マウスの使用頻度は元々低いでしょう。入力装置で衰退していったものというと、あまり思い浮かびませんが、カセットテープやフロッピーディスクのように、マウスも使われなくなっていくのでしょうか。

 既に製品化されている入力装置として、Tobii REXのような視線入力や、KinectLeap Motionといったジェスチャー入力は、マウスの代替となりうる可能性を秘めていると思いますし、どんどん性能が向上して身近なものになりつつあるSiriなどの音声入力や、Mind Waveのような脳波を使ったものなどは、もしかしたらキーボードに取って代わる存在なのかもしれません。これからどんな入力機器が登場して発展していくのだろうかと思うと、ちょっと楽しみです。

 因みに「マウス」という名前の由来は、その形状がネズミに似ているからですが(昔はケーブルが手首側から出ていました!)、名付け親は不明なのだとか。また、マウスを1インチ動かしたときに、マウスが何ドット出力するかを示すDPI (dot per inch)という単位をよく使いますが、マウスの感度を表す単位もあり、マイクロソフトのプログラマーだったクリス・ピーターズ氏が名付けています。その名も「ミッキー」。ちょっとした遊び心のあるネーミングですね。

(画像は世界初のマウスの試作品:SRI International 、Wikipediaより。)

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