はじめまして。新入社員のYAです。
入社して、早や3カ月経過しました。
特許の業務にはこれまで関わったことがなく、日々新しいことを学んでいます。早く覚えたい焦りと、こなさなければいけない業務からのプレッシャーを感じつつ周りの方々のサポートにより何とかここまできました。
私の初ブログは、あまり知られていない発明家二コラ・テスラ(英語:Nikola Tesla/セルビア語キリル文字表記:Никола Тесла)についてです。
二コラ・テスラは、1856年7月9日オーストリア帝国(現在のクロアチア西部)でセルビア人の両親のもとに生まれ亡くなるまでに、700を超える特許を取得しています。発明家エジソンとの間には「直流と交流の対立」から始まった大きな確執がありました。彼らの確執にまつわるエピソードは多々あるので、調べてみるとおもしろいと思います。
世界的には、生活配電システムはテスラの「交流」がおおよそ主流となっています。
テスラは、1943年1月7日、ニューヨーク・マンハッタンにて86歳で死去しましたが、数トンに及ぶとされる彼の発明品・設計図は「アメリカ軍とFBIが没収した」「ユーゴスラビアを通じてソ連の手にも渡った」と噂され、半ば伝説のように流布しました。実際には一度FBIに押収されて複製された後、母国に返還され、原版はベオグラードのニコラ・テスラ博物館に保管されています。(一部ウィッキペディアより抜粋)
多くの功績を遺したことで認められ、現在では現地通貨100ディナール札にも肖像が印刷されており、国際空港もベオグラード・ニコラ・テスラ空港と名前がついています。
なかなか訪れる機会のない場所かと思いますので、まずはHPをご紹介。
http://www.tesla-museum.org/meni_en.htm
YAは、過去に3回ほど訪れていますが、徐々に工夫がこらされています。
日々の業務の中で、たくさんの発明に関する書類に出会います。その一つ一つの積み重ねで未来が良い方向に向かうといいなあと思います。これからもYAなりの視点からお話ができればと思います。よろしくお願いします。
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ハッと一息!
~弁理士、特許技術者、翻訳者、事務アシスタントが書き込みます。~
画像の意匠
意匠というと、車や時計など新しい製品のデザインを登録するというイメージがありますが、携帯電話やテレビなどに表示された画像も、意匠法に定める要件を満たしていれば、登録が可能です。
画像の意匠について、特許庁のホームページに掲載された登録例を紹介します。
まず、①は、無線電話機に表示された画像の意匠です。この画像は、アドレス帳から任意の通信先を選択する操作を行うものです。
①
次に、②は、テレビジョン受像機に表示された画像の意匠です。この画像は、テレビ本体に内蔵された各種機能を選択する操作を行うものです。
②
①の無線電話機の画像は、無線電話機の本来的な機能である通信機能を発揮できる状態にするために必要なものです。
②のテレビジョン受像機の画像は、このテレビジョン受像機に備わっている各機能を発揮できる状態にするために必要なものです。
このように、物品に表示される画像は、「その物品の本来的な機能を発揮できる状態にするための操作に必要なもの」であれば、その物品の部分意匠として登録することができます。
もちろん特許庁で意匠登録がされるには、その意匠が新しいものであって、容易に創作できたとはいえないものであることなど、意匠法の一般的な登録要件を満たすことも必要です。
意匠は登録されると、登録から20年間権利が存続しますし、登録料も特許に比べて安いというメリットがありますので、新たな画像の意匠を創作された方は、意匠登録を検討されてはいかがでしょうか。
(のび太)
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「裁判所について思う」
服部国際特許事務所は名古屋高等・地方裁判所まで徒歩10分以内の場所にあります。私は、実際に用事があって行く機会は今のところありませんが、時々裁判所の前を通ります。裁判は原則として誰でも自由に傍聴できます。夏休みの時期には、見学の大学生らしき団体をよく見かけたりします。
1年前、私のところに、平成24年の裁判員候補者名簿に記載されたという通知(下の写真)が送られてきました。裁判員制度は、皆さんもご存知のとおり、国民から選ばれた6人の裁判員が3人の裁判官と共に、主に刑事事件について、容疑者の有罪/無罪、有罪の場合はどのような刑にするかを決める制度です。この裁判員の選任は、1年毎に有権者の中からくじで候補者を選びます。そして、候補者の中から「裁判員になることができない職業」に就いている人、正当な辞退理由のある人が除外された後、決定します。
「裁判員になることができない職業」には、国会議員、裁判官、検察官、弁護士、弁理士、司法書士等があります。私は、通知が来た時点では弁理士でありませんでしたが、平成24年に弁理士登録する予定である旨を調査票に記載して返送したところ、以後の通知は来ませんでした。今後も弁理士である限り、裁判員になる可能性はありません。社会勉強として貴重な経験になったかもしれないと思うと、少し残念な気もします(KO)。
裁判員制度について、詳しくは下記ホームページをご覧ください。
http://www.saibanin.courts.go.jp/
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士業の悩み
高校時代の友人から相談を受けて、数度の面談をした後、出願した。
その後、友人の御内室から強烈な手紙を受け取った。その内容は
無料相談に行ったらお宅の数分の一の費用で済みましたと。
お宅の請求書は破棄します。代金は払う必要はありません!
--- ハッ、、、?
これで友人は一人減った。
Wrote by ただの良い人 :おにぎり
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ふと気になったシリーズ「請求項の数が最も多い特許文献」
こんにちは、イクメンです。
朝夕はめっきり涼しくなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は”特許請求の範囲”の話です。
特許出願時に特許庁に提出する書類のなかに”特許請求の範囲”があります。この特許請求の範囲には、特許を受けようとする一または複数の発明を箇条書きします。箇条書きの各項目は請求項と呼ばれ、「請求項1」、「請求項2」、・・・と番号が振られます。
難しい話はこれくらいにして・・・
あるとき私はふと気になったのです。「特許庁の特許電子図書館で検索することができる特許公報のなかで最も請求項の数が多いのはどの特許公報?」と。
特許電子図書館(http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tokujitu.htm)で調べました。
まず1000個でトライ。
0件でした。
そこから100個単位で減らしていきます。すると・・・
200個でヒット! 3件です。
その中で最も請求項の数が多いのは、なんと272個でした。
出願人は、皆さんご存じのあの会社です。
請求項の数が272個もあると、手続きに必要な料金(例えば出願審査請求料や特許料)や取得までの期間、特許庁とのやりとりなどが気になります。
料金については、特許庁のホームページに行くと、手続に必要な料金を簡易に計算するための「手続料金自動計算システム(http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/ryoukin/shutugan.htm)」があります。気になった方は、調べてみてください。
ちなみに、弊所で作成、出願した中で、一番多かった請求項は、○○個です。
では、次回の”ふと気になったシリーズ”でお会いしましょう(^0^)
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翻訳のはなし
こんにちは、ウメ子です。
特許・実用新案・意匠・商標を出願した後には、特許庁から様々な書類を受け取ります。
特許査定、登録査定、拒絶理由通知、登録証など…
海外のお客様のニーズに沿ってそれらの書類の英訳を作成する作業は、弊所での特許翻訳業務のひとつです。日本語で書かれている文章を英訳し、文字の大きさや並べ方を含め、見た目のレイアウトを元の書類とできるだけ同じ状態に整えます。
一般に翻訳というと、文学作品の翻訳を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
少し前になりますが、ミッフィーとして親しまれ絵本では「うさこちゃん」として描かれるディック・ブルーナ作のうさこちゃんシリーズ(福音館書店刊)が、うさこちゃん誕生55年を記念して、新装版に改訂されました。
参考:http://www.fukuinkan.co.jp/ninkimono/bruna/index.html
改訂前と何が変わったかというと、使われている色やフォントを原書のそれに合わせ、フォントについては「ウサコズフォント」を新たに開発したということです。
文学作品では、翻訳後の作品をどのように読み手に伝えたいかによって色やフォントを選択することも、「翻訳」の一部なのかもしれません。
私たちが行う翻訳にも多くの読み手がいます。できる限り読み手にとって読みやすく分かりやすい、正確な翻訳を心掛け業務に励んでいます。
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トリックアートの世界へようこそ
こんにちは。すーママです。
子供たちの夏休みがもう終わりました。今年の夏休みの宿題の工作はトリックアートに挑戦しました!
トリックアートはちょっとしたブームのようですね。トリックアートに関する本も多く出版されています。「トリックアート工作」という本を見つけた時に、「これだっ!」と今年の工作は即決しました。
紹介されていた「ふしぎ貯金箱」を作ってみました。
↓お金を入れてみます。 ↓消えた! ↓お金はどこへ??
このトリック、わかりましたでしょうか。これは鏡のトリックです。
この貯金箱は、テンヨーという会社が考案したもので、アートバンクという商品名で売られています。
他にもこんなトリックアートを作ってみました。(注意:たねあかし付きです)
「エイムズの部屋」
↓ふしぎな形の箱に同じサイズのうさぎが2匹います。のぞき窓からのぞくと…
↓普通の四角い部屋に見え、右のうさぎが大きく見えます。
「びっくりキューブ」
↓こんなキューブを作ってみました。どう見えますか?
↓本当はこんなくぼんだ形です。
「ありえない三角」
↓この三角形の立体は、どこかおかしなところがあります。
↓実は、こんな形なのです。
「ペンローズの三角」という有名な不可能図形の模型で、目の錯覚を利用して、実際には作ることのできない形を再現していたのです。
そして、行ってきました!「東京トリックアート迷宮館」!
面白い写真をたくさん撮ってきました♪平面に描かれた絵が飛び出して見えます。
名古屋駅前の名鉄百貨店でも期間限定でトリックアート展をやっていましたが、制作者は同じ会社のようです。このトリックアートの技術は2000年に発明の名称「壁画で構成される美術館の構築方法」として特許が取得されています。
トリックアートの楽しさが少し伝わりましたでしょうか。
トリックアートには、遊びだけでなく、芸術や科学、心理学などさまざまな要素が含まれています。子供から大人まで楽しめ、脳が活性化されるという研究レポートがあるというのも納得できます。
未体験の方は、ご家族、お友達、恋人など、一緒にワイワイと楽しんでみてはいかがでしょうか(^^)
※ 参考書籍: 「作ってふしぎ!?トリックアート工作」
参考サイト: 東京お台場のトリックアート美術館 | 東京トリックアート迷宮館
http://www.trickart.info/
トリックアートの企画・制作《株式会社エス・デー》那須とりっくあーとぴあ
http://www.trickart.co.jp/index.htm
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機械遺産
こんにちは。SHOです。
先日、一般社団法人日本機械学会から2012年度の「機械遺産」が5項目発表されました。(http://www.jsme.or.jp/kikaiisan/index.html)「機械遺産」とは、機械技術の発展史上重要な成果を示すものであって、特に私たちの生活に大きな影響を与えた機械技術の中から日本機械学会が認定した機械技術のことです。
2007年から毎年複数の機械技術が認定され、今回の発表を含めて55項目の機械遺産があります。認定されている機械遺産を並べてみると、当然ながらそれぞれに歴史があり日本の技術史の一部を見ているようです。
これらの機械遺産の中で私が特に興味を惹かれたのは、「パテント・ヤズ・アリスモメトール」(http://www.jsme.or.jp/kikaiisan/data/no_030.html)です。
「パテント・ヤズ・アリスモメトール」とは、1個の円筒と22枚の歯車を備える機械式卓上計算機のことです。福岡県出身の矢頭(やず)良一によって発明され、1903年に特許が取得されています。「パテント・ヤズ・アリスモメトール」の詳しい構造や動作原理についての情報は今回入手できませんでしたが、解説した論文が最近出されています(http://ci.nii.ac.jp/naid/10015673646)。実は、彼が本当にやりたかったことはエンジン搭載の飛行機を発明することであって、この卓上計算機はその資金を得るために開発、販売したとのこと。実際、「パテント・ヤズ・アリスモメトール」を販売した資金を元手に飛行機を開発したそうですが、残念にも実現はしませんでした。奇しくも彼が特許を取得した1903年は、ライト兄弟が飛行機による有人動力飛行に初めて成功した年です。
乗除を行うときの桁送りが自動で行われたり、計算が終了すると動作も自動的に終了したりするなど当時の外国製に比べても優れた性能を有する卓上計算機を開発した矢頭良一の独創力および技術力は、素晴らしいものです。
今回、紹介した「機械遺産」は、その認定条件のひとつとして「動態保存」があります。なかには吉野山ロープウェイ(http://www.jsme.or.jp/kikaiisan/data/no_052.html)のように現在も活用されている「機械遺産」もあります。みなさんも是非、実物を目の当たりにして日本の技術史を感じてみてはいかがでしょうか。
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最近の小学校教材
こんにちはタイムです。
先日、”A4サイズのフラットファイルが入る”ランドセルのCMを見ました。少し前は”A4のクリアフォルダが入る”ランドセルが登場し、ランドセルの巨大化に驚いていましたが、更に大きいサイズのものが出てきたようですね。
時代の流れを感じます。
ただ、それ以上に衝撃的だったことは、小学生の補助教材になんと!”ふろく”のシールがついていたことでした。
最近は、出版物に様々な”ふろく”がついているのが流行りですが、まさかこんな補助教材に”ふろく”が付いていようとは。お楽しみ感の強い”ふろく”と、勉強とのコラボレーション。
今の子供たちが少しでも社会科に興味を持つように、との配慮からでしょうか。
その補助教材の表紙には
「3大 ふろくつき
日本の歴史年表トランプ
歴史人物・文化遺産シール
かきこみ歴史年表 日本・世界白地図」
と記載がありました。
私が子供と一緒に補助教材を読もうとしたとき、その3大ふろくのうち、「歴史人物・文化遺産」が「シール」となっているのを見て、予期せぬサプライズに非常に得した気分になりました。
日本の10大発明者の顔写真がシール化されているとしたら面白いですね。
この補助教材:株式会社文渓堂の「社会科資料集 2012 6年」は、補助教材にシールやトランプまでついて、税込590円!このお値段。 お得ですね。
シールに全く興味を示していないランドセルの持ち主から、このシールをどうやったらもらえるか、考えています。
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夏の風物詩
こんにちは。ヒロです。
8月に入り暑い日が続いています。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
服部国際特許事務所では、先日(7月28日)、所員とその家族で「尾張津島天王祭」の宵祭を観覧しました。事務所では昨年に引き続き2回目の観覧です。
「尾張津島天王祭」は、室町時代から現在まで500年以上も続く伝統的なお祭りです。名古屋の西にある津島市の天王川公園で毎年7月第4土日に行われます。
夕方6時、火縄銃の発砲に始まり、山車のお囃子、船上での和太鼓演奏と、日本らしいイベントが続きます。また、池を取り囲む屋台や花火が日本の夏を感じさせます。
一番の見所は、津島笛の音色とともに丸池をゆうゆうと漕ぎすすむ5艘の巻藁船(まきわらぶね)。船の上部に飾られる沢山の提灯が特徴です。半球状に365個(1年を表す)の提灯、中央高く立てられた真柱(まばしら)には月を表す13個(今年は旧暦の閏年のため)の提灯がかかげられています。
提灯に点される灯は、LED等の人工の光ではなく、ろうそくの火です。提灯そのものの灯も綺麗ですが、水面にゆらめく光が巻藁船の美しさをさらに引き立て、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
池のすぐそばの桟敷席から巻藁船を間近に見つつ飲食歓談し、お祭を快適に楽しみました。また、普段お世話になっている所員のご家族との親睦も深めることができ有意義な1日でした。
日頃忙しく動き回る現代人にとって、天王祭のような、時間がゆったり流れる行事に触れるのも心が休まっていいものです。天王祭を知らなかった方、知っていても観覧したことのない方、ぜひ一度ご覧になってください。
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