こんにちは。SHOです。
先日、欧州特許庁から発表された「European Inventor Award 2015」において、三人の日本人が「高純度のカーボンナノチューブを作成する製造方法」で非ヨーロッパ諸国部門を受賞しました(参考URL1、2)。
カーボンナノチューブとは? 簡単に説明しますと、複数の炭素原子からなる単層または多層のシートを管状にした物質で、その直径は、数十nm以下の非常に小さな物質です(https://unit.aist.go.jp/ntrc/ci/の「単層カーボンナノチューブ」をご覧下さい)。カーボンナノチューブは、ナイロンと同じ程度の比重でありながら引張強度が鋼鉄の100倍以上もあるため、航空機や宇宙船などの構造材への応用が考えられています。また、電子移動度がシリコンの70倍もあって熱伝導率が銅の10倍以上もあるため、珪素に代わる半導体材料としての応用も考えられています。
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ハッと一息!
~弁理士、特許技術者、翻訳者、事務アシスタントが書き込みます。~
世界へ拡散 ピクトグラム
街中でよく見かける案内表示のマーク。全国どこでも見かけます。
特許事務所関係者にとって馴染みがあるマークといえば、商品やサービスを表示するための商標ですが、街中で見かけるマークにはこういった商標以外のマークもあります。
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便利な容器 ディスペンパック
こんにちは、ヒロです。
ディスペンパックをご存じですか?調味料の入った小さな容器で、片手で簡単に開封し中身を絞り出すことができます。手が汚れることもなく、中身をきれいに全量絞り出すことができて便利です。容器の構成は、液体調味料が充填される柔らかい袋状の収容部と、中央に極薄の切れ目(ディンプル)と突起が形成された板状の上蓋とからなります。上蓋の切れ目と突起を軸にして容器を2つに折ると、切れ目が裂けて出し口が形成され、そのまま上蓋を摘むと、出し口から中身を絞り出すことができます。
ディスペンパックは、1983年に米国サンフォード・レッドモンド社により考案されました(米国特許4493574)。その後、三菱商事株式会社がサンフォード・レッドモンド社から日本における独占実施権を取得し、三菱商事株式会社等3社の合弁事業として設立されたディスペンパックジャパンが世界で初めて実用化しました。
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PCT出願から見る世界の技術動向
2015年3月19日、世界知的所有権機関(WIPO)は、国際特許出願制度の利用状況に関する調査結果を発表した。特許協力条約(PCT)に基づく2014年の国際特許出願件数が最も多い上位十社は以下の通りである。
第一位:Huawei Technologies(通信機器メーカー)
第二位:Qualcomm(通信機器メーカー)
第三位:ZTE(通信機器メーカー)
第四位:Panasonic(電気機器メーカー)
第五位:Mitsubishi Electric(電気機器メーカー)
第六位:Intel(半導体メーカー)
第七位:Ericsson(通信機器メーカー)
第八位:Microsoft(コンピューター・ソフトウェア会社)
第九位:Siemens(電気機器メーカー)
第十位:Philips Electronics(電気機器メーカー)
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自然溢れるハワイ島!
こんにちは、バレリーナです。
日本人はハワイ好きと言われていますが、皆さんはハワイ島についてはご存じでしょうか?ハワイ島は、ワイキキビーチのあるオアフ島から飛行機で40分ほどの通称「ビッグアイランド」と呼ばれる島で、日本の国立天文台「すばる望遠鏡」があることでも有名です。
「すばる望遠鏡」は、標高4200mのマウナケア山頂に1999年に完成した大型反射望遠鏡です。望遠鏡の歴史は古く、1608年にオランダの眼鏡職人によって発明され、1609年には、かの有名なガリレオ・ガリレイが望遠鏡の筒先を初めて宇宙へ向けました。技術は進歩し、「すばる望遠鏡」の主鏡は直径8mにもなります。「すばる望遠鏡」は、130億光年の彼方を観測するなど世界の天文学に大きく貢献してきました。「すばる望遠鏡」開発に関連する特許もたくさんあります。(ex.特許第2001778号「鏡面能動支持装置」、特許第2641348号「反射鏡の生産方法」)
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世界特許?
先日、3歳の息子と一緒に、働く車を紹介する図鑑DVDを見ていたのですが、ブルドーザの紹介場面で「この大型クローラは世界特許を取得しているんだよ」というようなアナウンスが流れてきました。
「世界特許?!」
特許に関わる仕事をしている者として気になる単語です。なぜなら、そのような特許は存在しないからです。
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「月」まで1分!?
今年は「ムーアの法則」50周年にあたる年です。ムーアの法則は、「半導体の集積密度は18~24ヶ月で倍増する」というものですが、1971年に登場したインテル初のプロセッサ「Intel 4004」と現在の「Core i5」とを比較すると、その性能は3,500倍、電力効率は90,000倍も向上し、トランジスター単価は60,000分の1に低下したそうです。
Intel 8086 ~ 80286 ~ i386 ~ i486 ~ Pentium・・・と馴染みのある私にもあまりピンとこない数字ですが、ムーアの法則と同じように、1971年から自動車技術が進化したと仮定した場合、車の時速は130kmから48万2700km、燃費は11km/Lから85万369km/Lにも到達する計算になるそうですので、廃車になるまでもはや給油は不要になります。ムーアの法則と同じように高層ビルの高さが上昇したと仮定した場合は、エベレスト(8,848m)の35倍になるそうですが、そこはもう宇宙です。ムーアの法則を宇宙旅行に当てはめると、1969年には3日間を要した月までの移動時間が約1分にまで短縮される計算になるので、とてつもなく速いスピードで進化を遂げてきたことがわかります。
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【写真1】 | 【写真2】 |
中規模または小規模事業者向けの優遇措置について
今日は、特許庁で行われている特許出願の出願審査請求料と特許料の軽減制度のうち、「中小ベンチャー企業、小規模企業などを対象とした軽減制度」をご紹介します。
ここに、出願審査請求料とは、特許庁で特許出願の審査が開始される際に特許庁へ支払う料金です。特許料とは、審査をパスした発明に対し、特許権が存続する間、特許庁へ支払う料金です。
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ポイントが上がります
スイマーです。
この春、長年我が家で使っていた電化製品がとうとう寿命を迎えました。これは買い換えねばと早速最寄りの電気屋さんに行き、電気屋さんおすすめの製品カタログを数社分手に入れてきました。
我が家の使用状況に合えば特別なこだわりは無いつもりでしたが、いざ資料を見比べてみるとそれぞれの独自機能について「特許番号○○○○○○」等表示のある製品と、ない製品とがあります。
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液体3Dプリンタ
今年にはいってから、3Dプリンタの値段が下がり、そのうち一家に一台の時代が来るかと期待していたところ、新しい3Dプリンタが登場しました。気になったのでご紹介したいと思います。
開発はCarbon3Dという企業と、ノースカロライナ大学チャペルヒル校に在籍する研究者で、2015年3月16日付でScience Magazineのオンライン版に論文が公開されました。
http://www.sciencemag.org/content/347/6228/1349.short
(全文を読むには無料の会員登録が必要ですが、ご興味のあるかたはどうぞ。)
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