ドーナツ形状だけではありません

  • 2017年01月16日

 こんにちは、SHOです。

 昨年11月発売のアメリカのニュース雑誌タイムに、2016年に発表された発明のうち特に優れた発明が「The 25 Best Inventions of 2016」として掲載されました(http://time.com/4572079/best-inventions-2016/)。
この「The 25 Best Inventions of 2016」では、かさばらないヘルメット(The Folding Bike Helmet)、自動で靴紐が締まるスニーカー(Shoes That Tie Themselves)など身近な発明が紹介されています。この中で、あらゆる方向に回転するタイヤ(Tires That Spin In Every Direction)が紹介されています。

 このあらゆる方向に回転するタイヤは、アメリカのタイヤメーカであるグッドイヤーが発明したEagle-360というタイヤです。このEagle-360は、その形状が球形状であって、磁気によって車体と接続しつつ車体とは非接触な状態を保つよう車体に装着されます。これにより、Eagle-360を装着する自動車は、Eagle-360から浮いた状態で走行するため、路面の凹凸に影響されることなく安定した乗り心地になるとのことです。

 Eagle-360は、車体とは非接触な状態を保つよう車体に装着されていることから、あらゆる方向に回転することができます。これにより、従来のタイヤでは不可能な自動車の動き、例えば、真横への移動が可能となるため、限られたスペースに多くの自動車を駐車することができます。また、Eagle-360はEagle-360の回転方向を任意に変更することができるため、空気圧や溝の深さなどEagle-360の状態を監視するシステムの判定結果に基づいてEagle-360の回転方向を変更します。これにより、Eagle-360一本当たりの走行可能な距離を延ばすことができます。

 タイヤの形状といわれると、トーラス体と呼ばれるいわゆるドーナツ形状ですが、Eagle-360は、この形状の先入観にとらわれることなくタイヤの可能性を追求して考え出されたような気がします。実は、車体に装着されたEagle-360を駆動する方法はPR動画を見ても不明なため私はその駆動方法をいろいろと発想してしまうのですが、既成概念にとらわれない発明は、このようにいろいろと発想させてくれるぐらい興味深いと改めて思いました。

Eagle-360のPR動画(Eagle-360の状態を監視するシステムの判定結果に基づいてEagle-360の回転方向を変更するコンセプト(2分30秒頃から)や、駐車時に真横に移動可能なコンセプト(2分50秒頃から)が映像で紹介されています)


日本グッドイヤー株式会社のEagle-360に関するプレスリリース

http://www.goodyear.co.jp/press/2016/03/16.html

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